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【徹底解説】ゼネラリストとは?スペシャリストとの違い!不要?適正資格など詳しく説明


このページではゼネラリストという用語について解説していきます。
知っているようで知らないゼネラリストという言葉。
・ゼネラリストとは?
・ゼネラリストとスペシャリストの違いは?
・ゼネラリストの特徴・適正について

ゼネラリストに興味のあるビジネスマン必須の内容をぎゅっと詰め込んで説明しますので参考にしてみてください。

ゼネラリストとは

そもそもゼネラリストとは一体何でしょうか?
ゼネラリストとは簡単に説明すると「広い範囲の知識やスキルを持つビジネスマン」のことです。
特定の範囲に強みをもつ「スペシャリスト」と対比の言葉として使われることが多いです。
業界や職種によりゼネラリストの使い方やニュアンスは若干異なりますので注意が必要です。

ゼネラリストの語源

ゼネラリストの語源は「generalist」です。
英語の意味は多方面の知識をもつ博学な人という意味になります。
様々な分野に精通している万能家や才人というような意味で訳されることもあります。
なお当サイトではゼネラリストと表現していますが、ジェネラリストという表現でも間違いではなくジェネラリストという使い方をする方も少なくありません。

ゼネラリストの特徴

ゼネラリストの特徴について説明させていただきます。
ゼネラリストであることをビジネスマンに置き換えて考えると以下のような特徴が必要になります。

・プレイヤーだけでなく管理者としての能力にも秀でている
・業務を幅広く理解しており、どの部署でもパフォーマンスを発揮できる
・経営者的な視点をもっており物事を俯瞰的にとらえることができる

まだまだ細かい点をあげればたくさん特徴はありますので、とりあえずこの三点を抑えておけば問題ないでしょう。

ゼネラリストに必要なスキル

ゼネラリストの必要なスキルについても考えてみましょう。
ゼネラリストに必要なスキルは業界や職種によって異なるため一概にはいえませんが、
一般的には以下のようなスキルが求められます。
ゼネラリストの必要なスキルは
・業界に仕組みに対する本質的な理解
・高いコミュニケーション能力
・プレゼンテーションスキル
・行動力
・感情的にならず合理的な思考回路

などです。
業界問わず仕事というのは一人でなく複数人のチームで行います。
大企業の場合、部署がたくさんありその中でさらにチームに分かれている組織構造になっています。
ゼネラリストの場合、どの部署のどのチームに対してもフラットにコミュニケーションをとりパフォーマンスを発揮する能力が求められます。
そのためコミュニケーション能力や業界や仕事そのものに対する理解は必須と言えるでしょう。

ゼネラリスト不要論について

ゼネラリストは昨今のビジネスマンの間で非常に重宝されますが、その一方でゼネラリスト不要論を唱える人もいます。
ゼネラリスト不要論者の主張をまとめると以下です。
ゼネラリスト不要論は
・中途半端なスペックのゼネラリストがたくさんいるとチームとしてのパフォーマンスが下がる
・結局チームを引っ張るリーダーは必須となる
・ゼネラリストよりも結局はチームメンバーの個々のスペックが重要

です。
職種やチーム構成にもよりますが、ゼネラリストばかりいても役に立たないというのが大きな主張のポイントになります。

ゼネラリストは役にたたない?

ゼネラリストは役に立たないというのは先ほど述べたように「ゼネラリストばかりいても全体のパファーマンスがあがらない」という観点から述べられることが多いです。
たしかにゼネラリストは実行者というよりも仲介者や調整役を担うことが多いですから、
組織におけるゼネラリストの割合は非常に重要になってくると思います。
個人的にはゼネラリストの割合と質が大きなポイントであると思います。
特に問題なのはゼネラリストもどきで中途半端なスペックの勘違いゼネラリストなので、こういったビジネスマンが多いとプロジェクトが失敗に終わる可能性が高いのは明らかと言えるでしょう。

ゼネラリストになるための資格

ゼネラリストになるための資格はあるのでしょうか?
業界において重要度の高い上級資格を幅広く取得することがゼネラリストとして重宝されると思います。
例えばIT業界におけるゼネラリストになるための資格としては
・基本情報技術者試験
・ORACLE MASTER GoldもしくはORACLE MASTER Platinum
・PMP® (プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)
・CCNA

あたりがあげられます。
開発系の資格ではJavaGoldなどもありますが、難易度としては低いため省かせていただきます。
ゼネラリストになるための資格としては業界の最重要な資格を幅広く取得するといいでしょう。

ゼネラリスト育成方法

ゼネラリストの育成方法はあるのでしょうか?
これは人材マネージメント会社や人事部などでは常に課題となる問題の一つです。
ゼネラリストの具体的な育成方法というのは非常に難しく、まずはビジネスマンとして幅広い知識と経験を積んでいくことが非常に大切になってきます。
そのためには、
・違う部署の人間と飲みにいく
・異業種交流会などに参加する
・資格を取得する

など多方面の努力が必要となってきます。
また、話し方の教室に通ったりプレゼンの勉強をする方もいるようです。
いずれにせよビジネスマンとしての能力を底上げすることがゼネラリスト育成のためのポイントになります。

ゼネラリストとスペシャリストどちらを目指すべき?

ゼネラリストとスペシャリストどちらを目指すべきなのでしょうか?
結論からいうと、自分の適性や特徴次第です。
業界での経験や知識を積むことで自分の適性も少しずつ理解できてきます。
そのうえでゼネラリストとスぺシャリストどちらを目指すべきか考えても遅くはありません。

スぺりゃリストの特徴

スペシャリストの特徴をあげていきます。
スペシャリストとは特定の領域や専門分野に特化して力を発揮するビジネスマンのことで、ゼネラリストと対比の存在です。
スペシャリストの特徴としては、
・専門的な分野に特化している
・一つの領域に特化しキャリアを形成してきた

このあたりがススペシャリストの特徴と言えるでしょう。

ゼネラリストとスペシャリストの適正について

ゼネラリストとスペシャリストどちらを目指すべきか?というのは適性を重視すべきでしょう。
例えばスペシャリストであれば「一つのことを極めたい」「飽き性でない」という適性が必要なため、本人の性格や志向が影響してきます。
飽きっぽい人がスペシャリストになるのは適性が低いというのはご理解いただけると思います。
このようにゼネラリストとしての適性、スペシャリストとしての適性どちらが高いか自身を客観的に見つめてみてはいかがでしょうか・

ゼネラリストとスペシャリストどちらが出世できる?

ゼネラリストとスペシャリストどちらが出世できるか考えてみましょう。
結論から言うと、どちらも優秀であれば間違いなく出世できます。
あえて違いを言いますと、スペシャリストのほうが出世コースに乗るのは早いかもしれません。
ゼネラリストの場合若いうちは知識や経験が浅く、どちらかというと地位が低かったり雑用を押し付けられることも少なくないからです。
ただしある程度の年齢にいくと全体を仕切れるゼネラリストのほうが会社への貢献度が高くなることもあり、大きな出世をしたり経営層に入るのはゼネラリストのほうが確率が高いかもしれません。
これはゼネラリストのほうが全体を俯瞰しているため、より経営的な視点を持ちやすいということが影響していることもあるのかもしれません。

ゼネラリストと職業

次にゼネラリストと職業について考えてみましょう。
ゼネラリストという役割は業種や職業によって役割や重要度が異なってきます。
大切なのは自身の選んだ職業でのゼネラリストとしての価値になるでしょう。
代表的な仕事をいくつかピックアップしてみましたので参考にしてみてください。

ゼネラリストと公務員

公務員という職種の場合、スペシャリストよりもゼネラリストを目指すほうがベターと言われております。
何故かというと、公務員の場合異動が定期的にありますし業務内容がガラっとかわることも少なくありません。
スペシャリストを目指そうと思っても現実的に難しい場合が多いのです。
公務員の場合は対応の柔軟さがより仕事のうえで重要視されるため、ゼネラリストがマッチすると言われております。

ゼネラリストと看護師

ゼネラリストとしての看護師を考えてみましょう。
看護師の仕事のスペシャリストは例えば精神看護・老人看護・小児看護・あるいは特定の領域に特化した看護などが考えられます。
逆にゼネラリストは特定の領域に特化していない看護師と言えます。
看護師の場合女性がほとんどです。
そのため単純にキャリアアップな年収面だけでなく、結婚や出産後の仕事との関わりあい方などをしっかりと考えどちらを選択するか考える必要があります。

ゼネラリストとエンジニア

ITエンジニアはゼネラリストを目指すべきかスペシャリストを目指すべきかというのは悩ましいところです。
結論からいうと幅広く対応できるスぺシャリストを目指すべきです。
それってゼネラリストでは?と言われてしまいますがそうとも言えます。
ITエンジニアの場合、個々の技術や知識というのは独立したものではありません。
一つの言語の本質を理解してしまえば、他の言語を理解できないということはまずありません。
実際問題として、優秀なエンジニアというのは多言語を苦も無く習得できます。
フルスタックエンジニアという言葉がありますが優秀なエンジニアであれば開発インフラ両方対応することはそこまで難しくありません。
ITエンジニアの場合、常に自分を高め知識を習得する意欲が最も大事とされてますのでスペシャリストやゼネラリストという考え方に縛られすぎるのはお勧めしません。

あの著名人は?ゼネラリストとスペシャリストの具体例

最後に著名人をあげゼネラリストかスぺシャリストかという事を考えてみます。
どちらがいいか?というのは結局のところ自分がどうなりたいかということです。
自分の目指す著名人やビジネスマンがいるのであればそれを参考にしてみてはいかがでしょうか。

ホリエモン(堀江貴文)

ホリエモンは典型的なゼネラリストです。
ホリエモンはもともとプログラマーという土台がありますが、決してプログラミングに特化している訳ではありません。
また、上場企業の社長でしたので経営のプロとも言えますがその一方でアイデアマンであったり投資家であったりと幅広い活躍を見せています。
一つのことに特化するのでなくスペシャリストを集めてプロジェクトを推進したり企画してプロジェクトが成功するように動くという意味でこれ以上のゼネラリストはいないかもしれません。
ホリエモン自身も著書の中でゼネラリストのほうがスペシャリストよりも価値が高いと言っていることも注目です。

ビルゲイツ

ビルゲイツ自身は「ゼネラリストよりもスペシャリストを雇うべきだ」と発言しています。
IT業界の場合、スペシャリストの場合通常のエンジニアの何十倍もパファーマンスをあげることを考えれば当然かもしれません。
また、ビルゲイツ自身はスペシャリストであると同時に超優秀なゼネラリストでもありますのでスペシャリストさえいれば自分はまとめ上げ高い成果を発揮できるという自信の裏返しと言えるかもしれません。

松下幸之助

松下幸之助さんは「経営の神様」とも称される人です。
彼自身は技術畑出身ですが、それに特化していたわけではありません。
経営の中には技術・管理・財務・経営戦略など複数の重要な要素があります。
そういった要素が一つでもかけてしまったら「経営の神様」などという称号を得ることはできないでしょう。
そういった意味では松下幸之助さんは究極のゼネラリストと言えるかもしれません。

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